リハビリ
側方屈改善型腰痛
前屈運動と後屈運動を行っても、痛みが改善しなかった人は、側方運動を行います。側方運動は、腰幅に足を開いて立った姿勢で、横に腰をずらしていきます。側方運動には、右側方と左側方がありますが、左右両方の運動をおこなうのではなく、最初は強い痛みがある側と逆方向にお尻をずらしてください。例えば左足が痛い人は右方向にお尻をずらします。このお尻ずらしを10回行って、先程の三項目で痛みが改善したかどうかを確認します。一〇回行った直後に痛みが改善したなら、「側方屈改善型腰痛(右改善型)」と分類されます。右側方運動刺激を継続するために右お尻ずらしに進みます。
右側方運動で痛みが不変・悪化の人は、今度は逆の痛みがある方向(左足が痛い人は左方向)にお尻をずらす運動を10回行って、先程の三項目で痛みが改善したかどうかを確認します。左側方運動で改善したら、左側方改善型腰痛と診断し、左側方運動刺激を継続するために左お尻ずらしに進みます。
痛みのない右方向にお尻ずらしを行っても、痛みが変わらなかったり痛みが強まったりした場合は、痛みのある左方向へのお尻ずらしを一〇回行ってください。それで、痛みが改善すれば「側方屈改善型腰痛(左改善型)」に分類されます。側方改善型腰痛は、治療が進むにつれて前屈改善型腰痛か後屈改善型腰痛に移行することが多いので、その都度「痛みナビ診断」によるタイプ判定を行ってください。
痛みナビ診断の最大の特徴は、自分の中に信頼できるナビゲーションシステムを持っていることに気づいてもらうことです。それはあたかもGPS(全地球測位システム)衛星からの信号を頼りに現在地と望ましい経路を示し、私たちを目的地へと導いてくれる自動車のカーナビの様なので、痛みナビ体操と名づけました。痛みという感覚は自分の中に備わっている、最高のナビゲーションシステムです。カーナビと違って壊れることも無く、生きている間は生存のために日夜働いています。狭窄症を根治へと導くために、ぜひ多くのみなさんに活用してほしいと思います。
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