悪い姿勢が腰痛を招く

パソコン仕事や車の運転などを長時間続けていると、「腰が鈍く痛む」「腰が重だるい」と訴える人がたくさんいます。このような腰の鈍痛や重だるさが長期間続くのが慢性腰痛です。慢性腰痛を予防・改善するには、腰に負担をかけない正しい姿勢を取ることが大切です。正しい姿勢を身につけなければ、せっかく運動を行っても腰痛を改善する効果が十分に得られないのです。
では、腰に負担をかけない正しい姿勢とは、どのようなものなのでしょうか。体を支える背骨は、24個の椎骨、仙骨、尾骨が重なって構成されています。このうち椎骨は頚椎(首の骨)、胸椎(背胸の部分)、腰椎(背骨の腰の部分)に分けられ、横から見るとゆるやかなS字の弯曲を描いています。中でも腰椎は、上半身の体重を支え、跳んだりはねたりしたときの衝撃を吸収する重要な働きを担っているので、常に大きな負担がかかっています。そのため、上半身の体重の衝撃を吸収し、負担を減らすように、腰椎は前方に弯曲しているのです。この弯曲を「腰椎前弯」と呼びます。実は、ほとんどの腰痛は、腰椎前弯が失われるために起こります。
腰椎前弯が失われると、腰に大きな負担がかかります。すると、椎間板(椎骨どうしの間でクッションの役割をしている軟骨組織)に偏った負荷がかかって中にあるゼリー状の髄核が押し出され、腰の鈍痛や重だるさが起こるのです。腰椎前弯が失われるのは、背中や腰が丸まった悪い姿勢を取るときです。中でも、最も注意が必要なのは座り姿勢です。私たちは座るとき、気が付くとすぐに腰が丸まってしまいます。実際、パソコン仕事をしているとき、ソファにだらしなく腰かけてテレビを見ているとき、車の運転をしているときなど、私たちは知らず知らずのうちに腰椎前弯が失われる姿勢を長時間取っているのです。また、床に座るときは、あぐらや横座りが要注意です。こうした座り方も、腰が丸まりやすく、腰椎前弯が失われやすい姿勢といえます。さらに、掃除機をかける、台所で洗いものをする、しゃがんで草むしりをする、うつむいて読書をするなど、前かがみで行う動作でも腰椎前弯は失われます。

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2024/4/19
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